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日本人が知らない
ちょっといい英語 U
by 佐々木 隆
031「人生」
To him who is diligent in virtue, wealth comes without his seeking it..
(Representative Men of Japan. )
徳に励む者には、財は求めなくてもおのずと生じる。 (稲盛和夫訳)
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〔出典〕 内村鑑三(1861-1930)の『代表的日本人』(1894)よりの一節。取り上げた英文は「西郷隆盛」か
らのもの。英文で出版された。
〔英語の解説〕 diligent in 「精励な、絶えず努力する」、virtue「徳、美徳」、wealth「富、財」、without「〜な
しに」、his seeking it「彼が富を求めること」(seekingは動名詞)
〔内容の鑑賞〕 内村鑑三の『代表的日本人』(1894)は、新渡戸稲造の『武士道』(1899)、岡倉天心の『茶
の本』(1906)と共に明治時代に日本人が英文で発表した日本文化論。1907年にデンマーク語、1908年に
英語、ドイツ語に翻訳されました。
「財」の部分を「名誉」「信頼」などといった言葉と置き換えても通用する内容です。自分が欲するものと、
相手がどのように見てくれるかといったきわめて現実的な内容です。何事にも真摯な態度で臨み事に当
たらなければ、成功もしなければ、人から信頼を得ることもできません。「求める」前にまず、「励む」こと
が必要です。最近では「財」を求めるあまり、金儲けの方法だけを考え、マネーゲームに興じる人も多くい
るかもしれません。しかし、金儲けも最後はその「人」が見られてしまうということになるのでしょう。政治
家も実業家も「徳」のない人は、一時的に世間をあっと言わせることができても、その後が問題です。
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