009「愛情」
The course of true love never did run smooth. (A Midsummer Night's Dream)
まことの恋が平穏無事に進んだためしはない。(小田島雄志訳)
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〔出典〕 シェイクスピア (1564-1616)の『夏の夜の夢』の一節。ライサンダーとハーミアの会話中、ライサン
ダーの言葉。
〔英語の解説〕 直訳は「本当の恋の成り行きは決してスムースに進んだことはない」。大きなポイントは
never did run smoothの部分でしょう。neverは否定の意味を持ち、「決して…ない」の意味。notよりもさら
に強い否定の意味となります。本来はdidn't run smoothとなるところを否定の強調をしたいために、
neverを使用しています。もうひとつはdidの使い方です。never ran smoothという英文をさらに強調したい
ために、never did run smoothとしている。これも一種の倒置となります。辞書を調べるとdoの使い方の
中で《倒置》があり、Never did I see such a fool. 「あんな愚か者にはついぞあったことがない」などの例
文があります。
〔内容の鑑賞〕 いつの時代でも当てはまる言葉ですね。この言葉は逆説的な内容を持っています。紆余
曲折のあった恋は、それが実った時の喜びは大きなものでしょう。楽して、簡単に実る恋はうれしさはあ
っても、どこか物足りなさを感じるかもしれません。恋とか恋愛、さらには結婚まで考えると、本人同士は
もちろんですが、さらに親との関係が入ってくることが多くありませんか。親にも同意してもらいたい、認
めてもらいという思いは誰にもあるでしょう。相手の心をつかむこと、さらには周囲の祝福を得るには、さ
まざまな経緯があることでしょう。
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